カツラの値段

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通常、大手メーカーで買う製品の場合、一個五十万円程度と考えていれば間違いはない。時に1個100万円程度の製品もあるにはあるが、あくまでレディーメイド。

指紋同様、人間の頭の形は、ひとりひとり違うわけで、更には抜け毛の進行具合も違う。洋服じゃないんだから既製品をかぶっても決して自然に頭をカバーすることはできない。
すっぽりとかぶるタイプにせよ、ネット上のものにせよ、時分の頭だけ似合うオーダーメイドの製品を使う限り、五十万円の出費はまず覚悟しなければならない。頭全体をオーダーメイドのカツラなどでは、物によって、百万円近いこともある。


しかも、ソレを1っ個買えば全て終わり、というものではないのだ。基本的に、カツラをはじめて購入する際には、1個だけではなく、スペアにもう1個進められるものなのだ。もちろんこれは会社側の設け商法ということではなしに、じっさい問題としてスペアがないと困る場合がままるからだ。


仮に何かの拍子にカツラを装着するためのストッパーが壊れたとしよう。当然、1日会社を休んで修理にいけば、簡単に治せる。しかし、仕事の都合で会社は休めない。そんな時、スペアがないとカツラなしの頭のまま出社しなければならない、だが、じっさい、かつらを一度付けてしまったら、外して出かけるには、その倍以上の勇気が必要だろう。やむを得ないのだ。


使うと決めてしまった以上はスペアを持っておいたほうがいい。これで、まず購入時、1っ個五十万円で、スペアの分も含めれば百万円。ただし、それだけ払えばもう終わりかと言ったら、そんな簡単なものではない。



整髪は、そのメーカー直営のヘアサロンで行うものとして、月一回で、五千円程度。それに、カツラ専用のブラシやシャンプー、リンスなどの付属品も備えて置かなければならないのだ。更に、丁寧にお使いいただければ十年は持ちますとメーカー側が胸を張るカツラ本体だが、たとえ製品のほうが10年持っても、肝心の頭がそんなに持たない。ハゲの進行が進めば、カツラと頭がどんどん合わなくなっていくのは自明の理で、モノの三年もしないうちに、また新しい製品に買い換えなければならないケースが非常に多いのだ。

 

あるカツラ、ユーザーいわく、頭に乗用車を乗せていると思えばいいというのは的を得ている。新車購入、車検、買い替えなど、車にかかる費用とカツラのそれとは、おどろくほどよく似ているのだ。

私はカツラ一個分の金があれば、家族三人でハワイ旅行にイケルと思ったから、カツラは付けなかった。自分にとって、カツラよりハワイのほうが大切だったからだ。見栄えを良くするより、人生を色々楽しむ方に金と時間を使いたい。だが、それでもカツラを購入してしまう人たちの気持ちも痛いほどわかる。私もハゲと言われて、いった相手を殴りたい気持ちになるほどむっと来た経験はかなりある。用はどちらを大切と考えるか?その人の、価値観の問題だろう。